九月後半

9月17日


 まさか、学校で嘔吐する日が来るだなんて、思ってもいませんでした。


 二日酔いで。


 こんばんわ、彬です。今日は、普通に日記を書こうと思います。普通じゃない一日だったから書くわけですが。


 地元の友人Aが女にフラれました。なので、三連休の真ん中である日曜日に、なぐさめるためにお酒を飲もう、ということになりました。


 ところが、Aに用事が出来てしまい、三連休の最終日である月曜日に飲むことになってしまいました。しかし、次の日僕は学校です。試験が近いこともありますし、早めに行って、さっさと帰ることにしよう。そう心に決めて、A宅に行きました。


 …えー、あとは、お決まりのパターンで、「もう帰る」と言うと「帰っちゃうの? 傷心の俺を残して?」などと言うもんですから、ついつい過ごして、気がついたら真夜中。ふと部屋を見回すと、笑えないくらい転がっている缶チューハイの空き缶。頭がぐらんぐらんします。


「おい…さすがにもう帰るよ。お前も明日仕事だろ?」
「…ごめん、今まで黙ってたんだけど…」
「え?」
「明日休みなのっ♪」
「……」


 ゴッ(効果音)


 鈍い効果音と共に、寝床に沈む友人A。ふらふらになりながら自転車で帰る午前一時。


 帰宅後即嘔吐(漢文みたい)。


 その後、泥のように眠り…たかったのに、全く寝付けない。なんだかうねうねしている間に、気がついたら朝になってしまいました。全く酒が抜けていません。今日一つテストあるのに。やばい。気持ち悪い。


 しかし、二日酔いなんぞで学校を休むわけにはいきません。吐き気をこらえながら朝ご飯を食べ、胃薬が見つからないので正露丸を飲み、ふらふらしながらも仕度を整え、家を出ました。


 僕はいつも登下校の時には音楽を聴いているのですが、さすがにそんな余裕はありませんでした。今B−DASHなんて聴いたら、胃の中の物までB−DASHしてしまいます。


 そして、死んだ目をしながらきこきこ自転車をこいで登校。毎朝恒例の女子高生のブラ色チェックも今日ばっかりはおやすみです。水色が多かったです。


 なんとか学校に到着。体調は最悪です。そして、一時間目の途中に、トイレに行って、学校でも吐いてしまいました。吐瀉物は、正露丸の匂いがしました。こいつのせいか?


 そのまま午前中は全く体調が良くならず、一切授業を聞くことができませんでした。


 そして昼休み。底冷えするような笑顔をたたえて近寄ってくるクラスメートO。我がクラスの悪魔です。


「彬さん、二日酔いなんだって?」
「うん…ごめん…今日は静かに休ませてくれ…」
「いやー、そんなこともあろうかと!」
「…人の話を聞け…」
「今日の俺の弁当、胃に優しい物ばっかりだから、食べていいよ?」
「…食欲ねぇよ…匂いだけで気持ち悪い」
「少し食べたほうがいいって、ほら」


 そうして、Oが僕の鼻先につきつけてきた弁当。


 ハンバーグ×2 スパゲッティ 鯖の味噌煮


「…ぉぇっ」
「好きなだけ食え!」
「おめーの母親はカロリー計算ってもんを知らねぇのか!?」
「朝からカツ丼が出る家です」
「う゛ぇぇぇぇっ」
「食わないの?」
「頼むからほっといてくれぇぇぇ…」


 ほっといてくれないのがO君です。


「あ、そうだ。二日酔いの時にはあれがいいらしいよ」
「何…?」
「たまご酒」
「殺す気か!?」
「迎え酒って言うじゃん」
「…頼むから笑わさないでくれ…笑うだけできつい…」
「あ、じゃあT呼んでくるね」
「呼ぶなぁぁぁっ!?」


 T君というのは、だいぶ前に書いた誕生日の日記で、雪苺娘にララァを埋めてきやがった男です。こんな時には最も出会いたくないモンスター。彼は隣のクラスです。


 軽い足取りで隣のクラスへ去っていくO。死を覚悟する僕。数十秒後、悪魔の笑顔が目の前に二つ。笑うまいと思うときほど、何もかもが面白く思えてしまうのは世の常。こいつらの前で笑わないなんてことができるはずがありません。


「いやー、ちょうどいいもん見つけて、彬に見せようと思ってたところだったんだよね!」
「勘弁してください…勘弁してください…」
「ほら、これ」


 そう言って、僕の前に差し出された新聞の切り抜き。





 なんだこれ。



「誰これっ!? 何これっ!?」
「英語教材の広告」
「あははははははっ!!」


 そして、爆笑しながらトイレに駆け込む彬さんなのでした。
 

9月19日




 試験中につき、この先一週間、更新するかどうかわかりませんので、あらかじめお断りしておきます。


 上の画像? さあ、私にはなんのことやら。
 

9月27日


 更新? なにそれ、エッチなおまじない?