五月前半

5月7日

 学校帰りに、友人宅に寄って遊びました。みんなでゲームをしていたらかなり盛り上がってしまい、少し遅くなってしまいました。

 すると、「何時に帰るの?」と母からメールが。「八時過ぎには帰る」と送り返し、またゲームを再開。

 もちろん、気がついたら八時をとっくに過ぎていました。あ、まずいなぁと思っていると、また母からメールが。「冷やし中華伸びるよ」、とのことです。しかし、友人宅から自宅までは三十分ほどかかります。「もう少し遅くなりそう」と送ったら、母はこんな返信を寄越しました。

「もう作っちゃったから、伸びたのをお食べ!」

 どこの女王だ、あんたは。
 

5月9日

 テーブルの上に、一枚の紙がありました。そのA4の紙には、大きく二文字「禁煙」と書かれています。

 父親がいたので、聞いてみました。

「何これ?」
「母さんに頼まれてな。店に張るそうだ」

 そういえば前に、勤め先の店のトイレがいつもタバコ臭いとぼやいていたような。

 その「禁煙」と大きく書かれた紙を見ていたら、ふと思いつきました。母は隣の部屋にいるようです。

「ねー、お母さーん」
「何?」
「これさ、禁煙じゃなくて、肺ガンって書いたほうが効果あると思うよ」
「ぷぷっ」

 母の日のプレゼントは、ささやかな笑いで。兄貴は花束あげてたけども。
 

5月10日

 マニアックな話題を二つほど。僕は工学系の学校に通っています。普通校じゃこういう勉強はしないんだろうな…

 ずいぶん前ですが、学校行事で、かなり大きな劇場へ行きました。劇がはじまるまでに時間があったので、その間ロビーに男数人で集まって、通り過ぎてゆく女性を眺めておりました。何せ男子校ですので、ときおりしか見ることのできない女性という生物は、生活していく上での重要な栄養源なのです。

「お、あの子可愛い」
「どこ? おぉ、ホントだ」

 しかし、まあ、こう言ってはなんですが、別に見なくても良いようなお顔をされた女性もいらっしゃるわけです。そんな女性が数人続いたとき、友人の一人がぽつりと言いました。

「入り口に、ハイパスフィルタでも仕掛けたいところだな」

 低周波はまるめてポイだね♪(失礼すぎる)


 あと、つい最近友人とした会話。

「俺たちはこうやって、女性と出会う機会もないまま社会に出て行くんだなー」
「もうさ、ずいぶん女と喋ってねぇから、わかんねぇよ。男と女っつーのは、どういう会話をするもんなんだ?」
「付き合ってるんならともかく、初対面とか、さっぱりだな」
「何話したらいいのかわかんないよなー」
「見合いじゃあるまいし、ご趣味は? なんて聞くわけにもいかないよな」
「なんだろう。学校で勉強してることとか?」
「じゃあ、練習な」
「うん」
「あたし、経済学専攻なんですよー」
「僕は計算機工学専攻です」
「株とかに興味あるんです」
「いやー、時代はベリログっすねー。回路図なんてたるくて書いてらんねぇっすよ」
「やっぱり、資本主義では株が重要で」
「俺、二進数見ると落ち着くんですよねー」
「……」
「……」

 絶対、選ぶ学校間違えた。